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松本山雅、不本意な前半戦 J1かすむ20位

失点にうなだれる松本山雅の選手たち。前半戦は、こうした場面が目立った(23日、琉球戦)

 サッカーJ2リーグ戦は第21節までが終わり、次節から後半戦へと移る。松本山雅FCは、目標に掲げるJ1返り咲きが遠くかすむ20位で折り返した。成績は4勝7分け10敗の勝ち点19。体制一新で臨んだものの、成長の歩みがコロナ禍で過密となった日程の進度に追い付かず、不本意な結果となった。

 愛媛FCとの開幕戦(2月23日)はアウェーで白星を収め、滑り出しは悪くなかった。そこから約4カ月にわたって公式戦が中断。コンセプトの浸透や連係を練り上げる時間を得たことは有利に働くと思われたが、再開してみれば攻守とも未成熟な面が目についた。
 特に守備が安定を欠き、多くの勝ち点を落とした。総失点35で1試合平均は1.67。敗戦を振り返る際、球際の攻防で劣った反省が再三、選手らの口を付いたように、布啓一郎監督が土台と考える部分で強さを見せられなかったことが響いた。半数を超える計19点を前後半の立ち上がりと終了間際に失うなど、時間帯のまずい失点も多くの試合を難しくした。
 相次いだ主力の故障にも泣かされた。短い間隔で試合が続く条件は共通する以上、言い訳はできない。最終ラインの橋内優也や左サイドの高橋諒ら経験と実力が伴った選手の離脱は、骨格を固める上でも痛手となった。
 そうした中、経験の浅い選手を公式戦で起用することで戦力の底上げを図る構えだったものの、高橋が「歯がゆい。(全員が)戦えるメンバーではない」と厳しく指摘するように、出場機会を得た選手が成長しているとは言い難い。米原秀亮や大野佑哉は、痛い経験も糧にして伸びた。
 今季は、方向性を共有した中での局面における個々の判断力に重きが置かれている。チーム力を上積みするために必要な要素だと認識しつつ、明確な役割が与えられた昨季までとは異なるスタイルに戸惑いを口にする選手もいるなど、順応に時間を要したことで戦い方が不安定に映った。
 折り返し前の一戦は大敗を喫したが「積み上げたことがなくなった訳ではない」と布監督。攻守とも「狙い通りにできているところはある。できる度合いを増やしていく」とする。第17節から4試合は負けなしで、先制されても追い付く粘り強さを示しつつあることも含め、チームは徐々に前に進む。残りは21試合。目前の試合に全力を注ぐところから、浮上の契機を探る。