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「伊達直人」松本・清水中にボールの贈り物 マスク2000枚も

 「学校の先生方、皆さん、大変な中でお疲れさまです。良かったら使って下さい」
 松本市の清水中学校(山口真一校長、367人)にこのほど、匿名の男性から野球の軟式球やバスケットボール、不織布マスクが届けられた。男性は応対した先生に名前も連絡先も伝えることなく立ち去ったという。人気漫画「タイガーマスク」の主人公・伊達直人を名乗り、過去に素性を隠して児童養護施設などに贈り物を届けた人たちの姿と重ね、学校を応援する"令和のタイガーマスク"と生徒や教職員から感謝と喜びの声が上がっている。

 学校によると12日午後2時半ころ、50代くらいとみられる中肉中背の男性が訪れた。男性の近くには二つの段ボールと大きなバックがあり「良かったら使ってください」と励ましや寄贈したい旨を伝えて、応対した小口往子教諭に差し出した。小口教諭が呼び止めたが「匿名で」と、そのまま立ち去った。
 贈り物は軟式球(M号球)120球、バスケットボール(7号球)6球、不織布マスク2000枚。ボールは週明けに軟式野球部と男子バスケットボール部にそれぞれ渡され、マスクは保健室に備蓄された。
 男子バスケットボール部の水谷迅臣主将(14)=2年=は「届いたことにびっくり」と驚きを隠しきれない。「新品で練習により力が入りそう」とほほ笑む。「届けても名前も名乗らず立ち去って、かっこいいと思った」とは軟式野球部の赤羽良太主将(14)=2年。「目標の県大会優勝に向けて大事に使いたい」と感謝した。
 山口校長は「子供たちの未来を託してくれたと思うと感慨深い。男性の思いも胸に活動に打ち込んでほしい」と話していた。