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バス代行輸送利用者増加 アルピコ上高地線

 アルピコ交通(松本市井川城2)が1日から実施している鉄道・上高地線のバスによる代行輸送実証運行の利用者が増えている。松本駅アルプス口と新島々駅を大型バスで結び、上高地線の列車内の混雑緩和につなげる試みで、当初は1日当たり延べ20~30人前後の利用だったが、少しずつ増加し、10日は延べ56人が利用した。同社は「新型コロナウイルスの感染防止として列車内の3密を避けるための取り組み。代行輸送を周知し利用増につなげたい」としている。

 実証運行は国土交通省のプロジェクトの一環で、国からの補助金を受けて9月末まで実施している。松本駅発と新島々駅発で一日各12便を走らせる。乗車には上高地線の切符や定期券が必要となり、乗車駅も松本、波田、新島々に限られるが、降車は上高地線の各駅で可能となる。
 利用状況は、初日の1日は23人にとどまったが、その後は増え続け、5日は上高地線の一部の便が停電で運休した影響もあり延べ83人の利用があった。ただ、朝夕の通勤・通学の時間帯は利用があっても、日中は乗客がゼロの便もある。
 利用者の多くは通勤・通学目的で、波田から松本駅近くの会社に通う女性(52)は「朝は渋滞があるので利用していないが、帰りは座れるので便利」と話す。11日夕のバスに乗車した高校生(16)は「これまで5、6回利用した。列車は満員になるので少し(感染が)怖い。ぜひバスを続けて」と話していた。
 観光バス事業などで、新型コロナの影響で利用が減ったこともあり、空いているバスや運転手の稼働率向上にもつながっている。同社鉄道事業部の隠居哲矢部長は「鉄道車内の感染リスクの低減につなげ、実証結果を見て今後の展開も考えていきたい」と話していた。

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