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塩尻市空き家率 楢川地区が8・9%

 塩尻市は、市内で空き家となっている一戸建て住宅の地区別の割合を初めて公表した。平成30年度実績で全10地区のうち楢川地区が8・9%と最も高く、北小野地区が7・4%で続き、人口減や高齢化が進む郊外の高さが目立つ。空き家増加に歯止めをかけるためにも、地域ぐるみで実態を把握し解消や発生防止に向けた取り組みを加速させる必要がありそうだ。   
 市が本年度に策定した市空家等対策計画で示した空き家率は、楢川、北小野、洗馬の順で高く、平成27年度の国勢調査の高齢化率(65歳以上が占める割合)も楢川が45・7%、北小野が38・1%と上位を占める。一方、市街化区域で松本市に近い広丘、吉田、高出の空き家率は低く、高齢化率も19・1%~23%だ。一戸建ての空き家総件数は825件で、市全体の空き家率は3・3%だった。31年1月の固定資産の課税台帳を基に市が独自に調査し、まとめた。  楢川地区では、人を呼び込む目玉として木曽平沢で別荘として使われた和洋折衷の昭和初期の木造建築物をコミュニティー施設に改修する事業を市の第三セクター・しおじり街元気カンパニーが手掛ける。同社の藤森茂樹社長は「"新陳代謝"を促し、早めに動くことが大事だ」と話す。北小野地区では住民でつくる北小野振興会の定住対策部会が、地域の空き家情報を収集し、市の「空き家バンク制度」への登録を促し、昨年度までの6年間で売買・賃貸あわせ28件を成約させた。  市によると、一戸建ての空き家件数は昨年度末までに795件に減った。28年度に始まった空き家の改修費などを補助する「市移住・定住促進居住環境整備事業補助金」は昨年度実績で初年度の3・8倍の1742万円となり、本年度も一般会計当初予算に1500万円を盛った。市建築住宅課の清水博幸課長は「今後、空き家になる可能性のある高齢者世帯などに情報提供し、利活用も含め啓発していく」とする。