政治・経済

副市長2人制 松本市会で可決 行政デジタル化の要に

 松本市は、副市長を1人から2人配置できるようにする条例改正案を7日開会の市議会9月定例会に提出し、全会一致で可決された。人事案を会期末の28日に追加提出する。新たな副市長は、臥雲義尚市長の選挙公約の一つ「市役所の分散、分権化」に必要だとしている情報通信技術の活用を庁内でリードする大きな役割を担う。

 副市長の2人制は松本市で初めてで、現在の嵯峨宏一副市長のほかにもう一人置く。一般会計補正予算案のうち、2人目の副市長起用に伴う半年分の人件費として計上された690万円は即日可決された。
 臥雲市長は開会あいさつで、トップマネジメントの強化が目的だと説明した。人選の具体的な中身には触れなかったが「DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を大きな役割と位置づけ、情報通信技術やインターネット分野に精通し、民間の発想や国際的な視野を備えた人物を念頭に置いている」とした。
 DXはデジタル技術によって事業モデルを抜本的に変革する考え方で、臥雲市長が公約にしている市役所分散化の「大きな鍵」だ。これまで「用件によってたらい回しにされ非効率」と考えられてきた分散型市役所が、技術革新やそれに伴う働き方の多様化で可能になると訴え、年度内に方針を示すとしている。新たな副市長は方針策定に大きく関与し、とりまとめを主導するとみられる。
 臥雲市長はあいさつで「東京一極集中に代わる自立分散型社会をリードするまちづくりを進めていく」と決意を述べた。どのようにDXで市役所を分散し行政サービスの向上につなげるのか、市民に分かりやすく説明し理解を得る上でも、2人目の副市長は重要な役割を担うことになる。
 人事案は16日の議会運営委員会に臥雲市長が出席して名前や経歴を説明し、28日に委員会審査を省略して採決される。