連載・特集

2020.9.21みすず野

 松本市美術館の開館にあたり、草間彌生さんがこんなことを述べている。「街全体が芸術づいているのだ。私は故郷松本のことを思った。山岳をバックに松本を芸術都市にして、観光客を世界中から集めるのである」。街全体が芸術づいているというのは、かの芸術の都ウィーン◆ウィーンに倣って、松本を芸術・観光立市にし、松本市美術館はその中心になってほしいと。ウィーンと比較するのは厳しいが、北アルプスを背景に、松本は芸術都市として発展せよ、との提言は傾聴に値し、18年たったいまも生きている。市美術館に限ると、「旅好きが選ぶ! 日本人に人気の美術館ランキング2020」(旅行サイトの口コミ評価など)で、初登場全国4位だそう◆ちなみに、1位は2年連続でポーラ美術館(神奈川県箱根町)。松本市美術館への口コミ記述の中心は、何と言っても草間作品だ。来年3月まで拡大特集展示しており、コロナ禍中とはいえ、世界のクサマによるところは大きい◆草間さんは、遠く海外で認められて現在に至るが、その芸術の源泉が、ここ松本にあるのはまちがいない。改めて美術館に足を運んでみるか。