地域の話題

戦時中の国策誌『写真週報』公開へ 塩尻・えんてらすで14、15日

 第2次世界大戦中、内閣情報部(後の内閣情報局)が発行した戦意高揚の国策グラフ誌『写真週報』が塩尻市内の土蔵からまとまって見つかり、所有者から寄贈を受けた市立図書館が7日、報道公開した。昭和16(1941)年10月~20年1月に発行された131冊で、国家総動員体制の下、訴求力の高い写真グラフを用いながら、銃後の団結が広く図られた当時の世情を色濃く映し出している。

 平成29(2017)年、古民家の土蔵にあった『写真週報』を所有者の女性が見つけて市に相談した。まとまった冊数に加えて状態が良く、国立公文書館でも所蔵しない発刊号が含まれるなど「非常に希少性が高いと判断した」(市立図書館)。同館で引き受け、整理を進めてきた。
 写真週報は昭和13~20年に20万~40万部が発刊され、読者は数百万人に上ったともいう。公開された131冊をめくると大砲・弾丸の備蓄や南方戦線の戦果、敵国の事情や殉職者の追悼に加え「強い児になれ」「衣料は節約」などの特集が組まれ、老若男女を広く統制しようとした国の意図が見て取れる。戦局悪化に伴い19年にはモノクロ刷りとなり、戦争末期には精神論を語る文句が目立つ内容になっていた。
 一冊10銭で、当時のそば一杯分とほぼ同額だったという。上條史生館長は「物資の乏しい時代、地方の農村にまでプロパガンダ誌が広く普及していたことが分かる。戦後75年の節目に広く周知したい」と話している。
 終戦記念日に合わせて14、15日に北部交流センター・えんてらすで一般公開する。正午(15日は午前10時)~午後3時。14日午前10時には同センターで、広丘公民館の学習会「石の鐘から戦争を考える」もある。学習会申し込みは公民館(電話0263・52・0157)へ。

連載・特集

もっと見る