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平出遺跡発掘70周年 学術成果を紹介する企画展

考古学研究の基礎となった出土品などが並ぶ会場
 縄文時代から平安時代にかけての複合的な集落跡とされる塩尻市の平出遺跡が、昭和25(1950)年の本格的な発掘調査開始から70周年を迎えた。節目を記念し、平出博物館で企画展「ひらいで発掘物語」が9月13日まで開かれており、出土品や当時の資料など約120点から発掘の成果や意義を伝えている。
 平出遺跡は昭和25年と26年、果樹園で偶然掘り出された平安時代の水差し・緑釉水瓶(県宝)をきっかけに、各分野の専門家が参加する総合学術調査が行われた。全国的に注目され、戦後に広がった庶民の歴史を掘り起こす機運もあって旧宗賀村を挙げての一大事業となった。27年には国の史跡として約15ヘクタールが指定され、現在は時代ごとに集落景観が復元された遺跡公園として親しまれている。  展示では、初期の調査に携わった人物や住居跡を記した図面、国内で初めて作られた古代の復元住居の設計図などを紹介している。土器分類の名称となった文様や、住居内への土器の大量投棄など、平出遺跡発掘をきっかけに進められた考古学の研究テーマも多数あり、調査の大きな成果として実際の出土品と説明パネルを展示している。  小松学館長は「住民をはじめ多くの人の協力があり、平出から全国へと大きな学術的発信があった。展示を通し、間近にある遺跡の価値を認識してもらえれば」と願っている。  開館は午前9時~午後5時、月曜日と祝日の翌平日は休館。問い合わせは同館(電話番号0263・52・1022)へ。