政治・経済

塩尻市の宿泊割489人予約・利用 新型コロナ対策事業で

 塩尻市の新型コロナウイルス対策観光振興事業が、6月20日の受け付け開始から1カ月余りたった。県内に限った宿泊や地元業者を使って密集を避けながら運行されるバス旅行などに補助金を出し、感染対策と需要喚起の両立を図る事業で、28日までに宿泊割引は489人、バス旅行の運行補助は30件近くの予約・利用があった。ただ市民の旅行志向は感染の再拡大に左右されるため、関係者が動向を注視している。

 市観光協会などによると、いずれも7月に入って申し込みが伸び始めた。1万円以上の宿泊商品に1000~3000円の補助を出し、近場の観光需要を喚起する「宿泊支援ふっこう割プラス」の利用者は、市内に泊まった県民が61人、県内に泊まった市民が428人に上った。「まずまずの出足」(同協会)だ。市が確保した予算300万円に対する執行率は20・4%にとどまるため、関係者は一層の伸長を期待する。
 一方、月末を迎えて予約は当初の勢いを欠きつつある。この間の全国的な感染再拡大や県をまたいだ人の往来の活発化に伴い、観光やレジャーに慎重な市民が再び増え始めているためだ。地元業者を使って企画された市内団体のバス旅行に1日最大10万円を補助する事業では、申請された30件近い旅行の多くが9月の催行を予定する。何とか感染が抑えられて決行されるよう、業者も参加者も気をもむ状況という。
 一連の観光振興事業ではこのほか、1世帯あたり1000円分の体験・土産物クーポンの発行や、観光資源の発掘助成事業などがあり、いずれも利用や申請が始まっている。総事業費は1600万円。ニーズ次第では期間の延長や予算追加の可能性もあるといい、観光課は「まずは身近な場所から安全に楽しんでほしいとの思いで始まった事業。回り始めた地域の観光産業が軌道に乗るように」と願っている。