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早朝の警報音 住民濁流に恐怖

水路から水があふれ出ることに備えて消防団員が用意した土のう(8日午前9時20分ころ、松本市島立体育館横)

 九州に甚大な被害を与えた梅雨前線豪雨が8日、松本地方と木曽地方を襲った。一日が始まる朝の慌ただしい時間帯に「大雨特別警報」が出され、突然鳴り響いたスマートフォンの警報音は多くの住民を驚かせた。

 安曇野市明科東川手の木戸区では、茶色く濁った水が音を立てて流れる犀川を不安げに見つめる住民たちがいた。区長の内川誠吉さん(73)は「普段は区民の憩いの場になっている河川敷も水に飲み込まれてしまった。こんな水位を見るのは10年以上ぶり」と驚いていた。
 大雨特別警報は午前6時43分に発表された。松本市神林のバス運転手・村松登さん(69)は家族との朝食準備中で「携帯電話から警報のアラーム音が突然鳴って驚いた。急いでテレビを付けて情報を確認し、家族で気を付けるよう声を掛け合った」と話した。
 松本駅改札口付近では列車の運休などを知らせる張り紙が掲示された。前日から出張で松本を訪れていた東京都内の男性(53)は帰りの特急あずさを予定より2時間早い列車を予約し「今後の大雨で東京行きの路線も運休にならないか心配」と気をもんでいた。
 通学中に大雨特別警報の発表や休校を知った高校生も少なくなかった。松本駅にいた松本県ケ丘高校1年の男子生徒は「驚いたけれど、これほど雨が降れば仕方がない。すぐ帰るにも時間がかかるからここで待って様子を見るべきか迷う」と困惑していた。
 雨水で水路があふれることに備えて土のう作りも行われた。松本市消防団第10分団(島立)は20袋を用意し、大久保文明分団長(42)は「突然の河川増水など最近の水害は読めないところがある。身の安全を確保しつつ引き続きパトロールしながら推移を見守りたい」と気を引き締めた。

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