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寝覚めの床 景観が復活 上松の国名勝 列車の車内案内再開

 木曽路を代表する上松町の国名勝「寝覚の床」の眺望景観が復活した。木曽川左岸の展望スポットやJR中央西線の線路沿いに木が茂って見えづらくなっていたが、町とJR東海、県木曽地域振興局の3者が連携して支障木に手を入れた。文化財や自然保護の制度が複雑に重なるなどの理由で、なかなか手がつかない10年来の懸案だったといい、地元住民は復活を喜ぶ。一時途絶えていた列車通過時の車内案内放送も再開された。

 町によると平成20年ころから眺望復活が課題となっていた。文化財である名勝の範囲確定、地権者との調整など必要な手続きを順次重ね、樹木の手入れにこぎつけた。県の補助を受けて町が18本、JR東海が線路沿いの34本の背丈を詰めるなどの作業をした。町担当者は「官民一体で眺望が復活できた」と成果を喜ぶ。
 JR東海は、旧国鉄時代からの伝統だった、寝覚の床通過時の車内アナウンスを取りやめていたが、3月のダイヤ改正時から再開した。従来の特急しなのだけでなく、ワンマンを除く日中の下り列車で「間もなく木曽八景の中で最も景色の良い寝覚の床が見えてまいります」などと案内している。再開に当たって英語アナウンスも加えた。
 展望スポットとなっている臨川寺の見浦洞宗住職(53)は「子供のころ見ていた風景が戻った感じ。本当にありがたい」と感謝する。森林づくり県民税を活用した好事例として13日には、関係者の組織「みんなで支える森林づくり木曽地域会議」の現地視察が実施される。

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