政治・経済

路線価 回復傾向続く 松本地方主要12地点 上昇4地点、下落なし

 関東信越国税局は1日、相続税や贈与税の算定基準となる令和2年分の県内の土地の路線価(1平方メートル当たりの価格、1月1日時点)を公表した。景気の回復基調や観光需要の高まりを背景に、松本税務署管内の主な12地点のうち4地点が上昇し、残りの8地点は横ばいだった。大型商業施設・イオンモール松本の効果もあり、地価の回復傾向は続いている。ただ、新型コロナウイルスの影響を受けていない時点での調査だけに、「土地の用途によっては、今後の地価の推移に影響が出る」との見方もある。

 国税庁は、新型コロナウイルスの影響を受けて地価の大幅な下落が確認された場合は、減額修正する措置を導入することも検討している。評価に携わった茅野不動産鑑定(松本市島立)の茅野武弘不動産鑑定士(51)は「現時点では様子見の段階だが、コロナの影響が強く出るのは観光・宿泊業がある商業地」とし「外国人観光客が多く訪れる地点や人の動きの多い駅前の中心商業地域は下落する可能性もある」と指摘している。
 一方で、同じ商業地でもイオンモール松本は「地域住民を対象とした内需」であるとし、「大幅な下落は考えにくい」とした。「やまびこ道路 イオンモール松本東」(松本市中央4)の路線価の前年からの上昇率は2・9%と、前年並みを維持している。
 松本税務署管内8市村の最高地点(最高路線価)は松本駅前(松本市深志1)の「しらかば大通り」で、路線価は平成30年から3年連続で横ばいの21万円となった。管内の主な12地点で、上昇率が最も高かったのは塩尻市広丘野村の「JR広丘駅西」で4・4%だった。茅野さんは「近隣にセイコーエプソンの事業所があり、雇用による人口増の効果。開発の余地もある」とする。
 木曽税務署管内の最高地点は木曽町福島の「本町通り」で、前年と同じ2万8000円だった。
 県内標準宅地の対前年変動率の平均は0・1%の下落となった。算定方法が変更された平成22年よりも前も含めると25年連続の下落となったものの、下落幅は前年より0・2ポイント縮小した。
 土地評価額の基準は、路線価方式のほかに倍率方式があり、安曇野市などは倍率方式を採用している。
 市民タイムスの取材に対し、税務当局が松本地域の主要箇所として示した12地点の価格を基に、傾向をまとめた。

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