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高齢者施設感染不安続く 業務増加、職員の負担軽減模索

 国の緊急事態宣言が全面解除され、社会経済活動が再開される中、高齢者を24時間体制で受け入れている松本市内の介護福祉施設では依然として、新型コロナウイルス感染拡大への不安を拭えない緊張状態が続いている。アルコール消毒など感染対策業務や、面会制限下にある入居者とその家族の心情を考慮したケア業務などが負荷的に日常化しており、各施設管理者が職員の負担を減らす職場環境づくりに腐心している。

 サービス付き高齢者向け住宅・ふくろうの家横田みなみ(横田4)は、松本保健所管内で初の感染報告があった2月下旬以降、家族も含めた面会制限を続ける。そのため、入居者の様子を伝えるお便りを郵送したり、音声と映像でやりとりできるアプリを使った交流機会を設けたりするなど、入居者家族への寄り添いを以前に増して意識してきた。黒岩毅施設長は一方で「何をどこまでやったらいいのか、判断のよりどころがないために、職員の精神的負担も増している」と打ち明ける。
 運営会社の桐山電機(笹賀)は、ふくろうの家横田みなみを含む介護福祉4事業に携わる職員約40人を、10通り以上の勤務時間帯に細分化したシフト制で配置する。今後は、介護関連資格を必要としないが、施設運営に不可欠な清掃などの業務を、運営会社からの人員で賄うなどし、休暇もより取得しやすい工夫をしていく考えだ。桐山則夫社長は「働きやすい職場づくりが、感染対策と並ぶ重要課題になっている」と話す。
 住宅型有料老人ホーム・おひさま松原台(松原)では、近隣外部のデイサービスを利用していた入居者が外出を避けていることから、施設内業務が増している。施設需要が増したことでの増収分をこのほど、一時金として職員に還元した。雪村多一事務長は、職員が施設内にウイルスを持ち込まないための自発的行動も経営を支えているとし「人材が大事。働きがいのある環境があって初めて、緊急時の連携プレーも可能になる」と話す。

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