政治・経済

ポイント還元 30日まで

 昨秋に行われた消費増税の影響緩和策として昨年10月から実施されてきた国のキャッシュレス決済に伴うポイント還元事業が、今月末で終了する。中小規模の商店やコンビニエンスストアなどで広く導入され、事業をきっかけにスマートフォン決済を始めたという買い物客も多いとみられる。松本市は9月から独自の還元事業、国も秋から類似の事業を開始することを計画しているが、新型コロナウイルス感染拡大で経済活動が停滞する中、事業者からは事業が終わることを懸念する声も聞かれる。

 松本市中心街の縄手通りにある和雑貨店・和来では、クレジットカード決済が1日に1件あるかないかの状態だったが、還元事業開始後は毎日に何件もカードやスマホ決済を受けるようになった。店を営む伊藤慶さんは「一気に浸透したと感じる。還元事業が終わってキャッシュレス決済の割合の伸びが鈍化することはあっても減ることはないのでは」とみる。
 決済を受け付けた際の事業者側の手数料を国が補助する制度も終了する。伊藤さんは松本商工会議所の委嘱を受けて、市内の事業者に決済導入に当たって助言を行うアドバイザーにもなっていて、「乱立する決済事業者がサービスを競い合う状況にもなっている。自店に有利なサービスを見極める目も今後は大切」と指摘する。
 百貨店の井上は深志2の本店などで昨年10月からクレジットカードなどに限り、ポイント還元を導入し、カード決済の割合は1割弱増えた。増税後の消費落ち込みの緩和策としては有効に働いたとみる。井上博文常務は、還元事業を通じてキャッシュレス決済が浸透したことで事業者、買い物客ともに「事業終了を『再増税』と感じることが、経済活動に影響を与えることが心配材料」とみる。

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