政治・経済

朝日の旧役場保存に2億7000万円 改修費最大で

残すか取り壊すかが課題になっている朝日村役場旧庁舎

 朝日村は、残して活用するか、取り壊すのかが課題になっている村役場旧庁舎について、それぞれの場合の経費をまとめた。残す部分を最大にした場合、耐震補強と内装・設備の工事の合計で2億7000万円近くがかかる見通しだ。地元の小野沢区の役員らに状況を説明した上で区民の意向を集めるなどして、村全体の考えをまとめていく。

 旧庁舎は昭和11(1936)年に完成し、増築や改修を重ねた。大正時代の土蔵が併設されている。村は昨年度に500万円をかけて耐震診断を行い、関連経費も見積もった。診断対象の部分は、全棟で耐震強度不足が指摘された。
 残す場合については3通りで調べた。既存外壁を保存して内壁側を補強したり、開口部周辺で鉄骨フレームを施したりといった耐震補強工事を想定する。経費は▽本体と土蔵のみを残す場合で8743万円▽昭和45(1970)年以降の増築部分のうち、比較的古いものを解体する場合で1億711万円▽解体部分を最小限とする場合で1億1825万円―がかかると見積もった。
 後利用に必要な内装の手直しや空調などの設備を整えるため、ほかに1億~1億5000万円程度がかかると見込まれる。建物を残すのには、計2億~2億7000万円程度が必要となる。
 一方、全て解体するのには2500万円程度が必要だとも試算した。
 村はこれまでに、村議会や小野沢区長や区内の3地区長らにこれまでの取り組みを示した。より幅広い範囲での説明を計画したが、コロナ禍のあおりで遅れている。地元の考えを確かめた上で村全体に伝え、意向を確認していく方針だ。
 旧庁舎は文化庁などから文化財としての価値が指摘される一方、安全性を懸念する地元からは取り壊すべきだという声も上がる。どういう選択をするにしても、多額の経費が見込まれる。小林弘幸村長は「慎重に考えていく」と話している。

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