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明治の古民家 穂高の夫妻が改修

 安曇野市穂高有明の芳川幸男さん(72)、さよさん(54)夫妻が、自宅近くで空き家になっていた築100年以上の古民家を購入し、住居と店舗にしようとリノベーション(改修)している。天井と壁を取り払ったところ、湾曲した木を巧みに用いた立派な梁が現れ、薄い金属板で覆われた屋根がかやぶきだと分かった。芳川さんは「訪れた人たちに見てもらえるようにしたい」と話している。

 明治10(1877)年ころに建てられたという平屋約150平方㍍の古民家で、13年間ほど空き家の状態だった。蛇のように曲がった梁は最も長いものが長さ9㍍、直径30㌢ほどで、芳川さんは「当時は流通も悪く資材も潤沢でなかった。地元の材を用いたのでは」と推測する。一辺24㌢の大黒柱は計測したところ、誤差なく地面に対して垂直水平を保っているという。
 芳川さんは以前から古民家を探しており、今年1月に夫婦での散歩でいつもと違う道を通った際、この古民家を見て一目で気に入った。近所の人のつてで県外に暮らす5代目の所有者と連絡を取り、購入した。
 改修に当たっては、可能な限り自分たちで手掛けたいと取り組んでいる。家具や日用品を処分し、六つの和室に敷かれていた計48枚の畳を取り払った。天井を取り壊すと大量のハクビシンのふんが落ちてきたり、いろりがあった名残のすすが梁や柱にこびり付いていたりと苦労は絶えないが、2人の表情は明るい。さよさんは「梁が見えたときは本当に感動した。古民家にはかっこいい所がたくさんある」とほほ笑む。
 年内には、現在営んでいるアンティーク販売の店舗と住居を、改修した古民家に移したい考えだ。芳川さんは「地域にもまだこういった歴史を感じさせる家が眠っているのかも」と話し「古民家に興味を持ってくれる人がいたらうれしい。2人では大変な部分もあるので、お手伝いしてくれる人がいれば」と呼び掛けている。

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