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群発地震あす1カ月 上高地付近消長繰り返す

 松本市安曇の上高地付近を震源とする群発地震が始まってから22日で1カ月となる。5月に入ってしばらくは震度1以上を観測する地震の発生が一日当たり0~3回と少なかったが、19日は36回も起き、再び活動が活発化した。20日午後8時までの震度1以上の地震は、岐阜県内のみの観測分を含めて計137回に達した。専門家は「この先1カ月以上は揺れを感じる地震が続くとみられる」として、注意を呼び掛けている。

 群発地震は4月22日未明に始まり、翌日に松本市安曇で最大震度4を観測するやや強い地震が発生した。その後は震度1~3の地震が減っては増えるを繰り返し、徐々に減少してきていたが、13日は震度1以上が15回発生し、19日は最大震度4(岐阜県高山市)を観測した。地震の規模を示すマグニチュード(M)は4月23日の5・5が最大で、5月19日の5・3が続く。
 長野地方気象台によると、気象庁が発表している安曇の震度計と震源は東西に約15キロ離れ、担当者は「震源近くでは観測震度より大きな揺れを感じることがある」とする。
 上高地の河童橋からは20日、強い揺れが原因とみられる崩落などで山肌が茶色くなった穂高連峰が見えた。伊那市から訪れた自営業男性(68)は「明神へ行く途中の遊歩道では落石の跡が多く見られて肝が冷えた」と話した。上高地観光旅館組合の小林清二組合長(65)は「新型コロナウイルスの影響で登山客がほとんどいないのがせめてもの救いだが、長く続かれては観光に影響が出てくる」と早い終息を願っていた。
 上高地付近では平成10(1998)年にも群発地震が発生した。今回の震源は当初、県中部の松本市安曇地区が多かったが、次第に岐阜県飛騨地方が増えてきた。信州大学震動調査グループの一員で信大理学部研究支援推進員の津金達郎さん(50)は「以前と同じで、震源域が徐々に北に広がっている。今後も延びる可能性がある」と指摘する。

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