地域の話題

緊急事態解除で中心街は人の往来増える 警戒緩めず日常へ手探り

人や車の往来が増えたと指摘する人が多い本町通り(15日午後0時45分ころ)

 新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的にした国の緊急事態宣言が長野県など39県で解除されて一夜明けた15日、松本市の中心市街地では、人や車の往来が宣言発令時よりも増えたという声が商店主らから聞かれた。感染は怖いが社会経済活動は維持しないといけないという両立が難しい悩みを抱えつつ、街行く人も事業者も国の専門家会議が示す「新しい生活様式」を念頭に、手探りで感染終息に向けて日々の生活を送ろうとしている。

 松本駅前ではお昼時、店頭で弁当を販売する飲食店が複数あり、近隣のオフィスで働く人などが次々と買い求めていた。宣言期間を経て、店内飲食ではなくテークアウトが浸透しつつあることがうかがわれた。駅前のラーメン店・若大将も弁当を販売しながら、店内では椅子を減らすなどしてソーシャル・ディスタンス(社会的距離)の確保に努める。弁当販売はまずまずだが店内飲食する人はまだ少ない。店を営む藤井國廣さんは、新しい生活様式ではテークアウトが引き続き推奨されるものの、「外食を楽しめる環境にならないと経営は厳しい。それまでにどのくらい時間がかかるのか」と嘆いた。
 公園通りや中町通りは、感染拡大前よりは少ないものの、営業を再開した大型商業施設に向かう人の姿が見られた。茅野市の女性(50)は「いつまでも自粛という訳には。街で感染を防ぐ安全対策が取られているなら日常の生活を送ってもいいのでは」と話した。
 伊勢町通りで化粧品店・ビューティしみずを営む清水節子さんは、16日に公共施設が開場すればさらに往来が増えるとみる。化粧品の販売は近接しての接客が欠かせない。信頼関係で接客の距離感が計れる常連客が多いことから大きな心配はしていないが、「もし新規のお客さんがいらっしゃったら、どのように接したらよいか悩むかもしれない」と話した。