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静かな松本市街地 店舗休業多く 県要請から初の週末

 新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が全国に拡大され、県が接客を伴う飲食店などに休業要請を発表してから最初の週末となった25日、松本市街地は静まり返っていた。街を歩いてみると、休業要請の対象になっていない業種でも営業を自粛している店が本当に多いことに気付く。よく晴れた土曜の午後にもかかわらず、数えるほどしか人影はなかった。

 午後2時、大名町通りでは静けさの中、湧き水が流れる音と、歩行者用信号機から規則的に流れる「ピヨ」という音がよく響いて聞こえてきた。車通りは少なく、ほとんどは松本ナンバーだ。松本城では、わずかだが散策を楽しむマスク姿の人が見られた。
 縄手通りを訪れると、店は開いているもののやはり人影はまばら。四柱神社の境内も、人の数よりハトのほうが断然多い。同神社を参拝した中央2の会社員・山本正己さん(55)は「家族みんなが感染しないように、早く終息するようにと祈った。このゴールデンウイークは関西の実家に帰るのをやめた」と話していた。
 女鳥羽川を渡り、普段の週末は観光客や若者でにぎわう中町通りに向かう。歩いていたのは午後2時半ころで4、5人ほど。1本南側の高砂通りで洋服店を営む男性(83)は「(緊急事態宣言が出された)こういう時だからしょうがないけれど、人通りが全然ない。知り合いの店はみんな閉めている」と寂しそうだった。
 通りを抜けて駅前に出ると、臨時休業を知らせる紙を貼り出した飲食店が並んでいた。当初予定していたであろう休業期間を横線で消し、「当面の間」と書き直している店舗も多かった。街の静けさは「感染拡大を防ごう」という地域住民たちの意識の表れでもある。事態が終息し、一刻も早く街ににぎわいが戻ることを願った。

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