地域の話題

「営業どうする...」松本の飲食店苦悩 新型コロナ拡大で東京は夜の外出自粛要請 

営業自粛前最後の営業に向けて準備する飲み処ZEROの宮島さん(3月31日)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて東京や大阪などでは夜の外出自粛が要請される中、松本市内でも営業の自粛を決断、検討する飲食店が出てきている。自店がクラスター(感染者の集団)の発生源になる可能性を恐れる一方、営業を取りやめた際の公的な補償制度がないことから「営業を続けるしかない」というところもあり、難しい判断を迫られている店舗もある。

 松本市新村の飲み処ZEROは予約が入っていた3月31日を最後に営業を自粛している。「万が一、店で来店客が感染して亡くなるようなことがあったら」。店舗を営む宮島三昭さん(39)は、大切ななじみ客や店舗を守るためには営業を自粛するしかないと判断した。数日前までは営業を継続するつもりだったが、3月29日にお笑いタレントの志村けんさんが亡くなり、小池百合子東京都知事が夜の外出自粛を要請したことで、新型コロナの問題が自分にも差し迫った危機であることを感じた。
 4月いっぱいは休業を考えているが、長期化も覚悟する。「東京のようになってからでは遅い。松本でも地域を挙げて今からできることを」と訴える。
 12店で構成し、350人が入店できる松本駅前の居酒屋街「松本つなぐ横丁」(深志1)は、現在ほど感染が広がっていなかった3月2日から15日間、臨時休業としていた。その間に店内での感染予防策を講じ、料理のテークアウトの仕組みを整えた。しかし再開後も売り上げが通常の7割程度と厳しい状態が続く。運営会社の亀原和成社長は、東京の様子を見聞きする中で、「営業を自粛すべきなのかもしれない」という考えが脳裏をよぎることもあるが、当面は営業を続けることを考える。
 会社の経営や従業員の生活を考えると「選択肢は限られる」という。「自主的に休業した時の補償など、支援が受けられるようになってほしい」と願っていた。

連載・特集

もっと見る