連載・特集

みすず野2020.4.6

 定年を過ぎ、年齢を重ねたせいで、公的年金のことが気になって仕方がない。何歳からいくらもらえるかはむろんだが、この急激な少子高齢化に伴って、国の年金財政は本当に大丈夫か、との思いのほうが強い◆年金財源は、私たちが払う保険料、税金と、積立金の取り崩しの三つから成り、積立金は将来世代の年金保険料負担を和らげる役割を担うが、積立金が枯渇し、年金制度が破綻してしまうのでは、との指摘が聞かれる。積立金は厚労省の管理下で長期運用されているものの、年度ごとの運用実績を見ると、収益は株価に大きく振り回されている◆株高が続けばいい。安倍政権は株高を保つための政策を次々に打ち出す。しかし、今回の新型コロナウイルスの世界規模の感染拡大のような、とんでもない事態が起きてしまうと、正直心配になる。株価はひとごとではない。積立金が近い将来底をつけば、保険料を上げ、給付額を下げるしか、年金制度を維持する道はない◆保険料を払えない人の割合が、いま以上に増えるだろうし、若い世代の年金信頼度もさらに低下するにちがいない。個人の年金額どころの話ではなくなってくる。

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