政治・経済

王滝の湯 今月末で休館 指定管理者見つからず

 御嶽山の懐深く、王滝川支流・溝口川の谷奥にぽつんと立つ日帰り温泉施設「王滝の湯」(王滝村溝口)が今月末で休館となる。平成30年11月から村直営で、土・日曜日と祝日のみの営業を続けてきたが、新たな指定管理者が見つからなかった。今月に入り、ホームページで休館を知った多くのファンが足を運んでおり、谷あいにある「秘湯」の休館を惜しんでいる。

 王滝の湯は平成5年に村営で開業した。村有スキー場の借金による財政難で指定管理者制度を導入し、18年10月から、村民出資の株式会社「王滝家」が運営を引き継いだが、26年の御嶽山噴火災害なども重なって入湯者が減り、30年9月に撤退した。燃料費がかさむ冬期間を除いた営業条件で管理者を募ったが、応募はなかった。
 休日の22日は、スキー客や中京方面から訪れた観光客らでにぎわっていた。仲間5人で訪れた会社員・河合孝憲さん(62)=愛知県あま市=は「湯冷めしない泉質が魅力。休館になれば王滝への足が遠のいてしまうかも。再開を願っています」と話していた。
 同施設は村民の福利厚生を目指して開業したが、アクセスが良いとは言えない立地が、高齢者が多い村民の足を遠ざけているのが現状だ。村の担当者は「今後は観光利用が中心となる。運営の新たな担い手が見つかれば再開できる」と話している。
 今月最後の営業日となる28日と29日は正午から午後7時まで。問い合わせは王滝の湯(電話0264・48・2454)、平日昼間は村保健センター福祉健康課(電話0264・48・3155)へ。