政治・経済

塩尻の中部家具が4月閉店

 塩尻市広丘堅石の中部家具が4月12日に閉店する。昭和48年に開店して以来、実用的な家具を手に取りやすい価格で提供して家庭の支持を受けてきたが、店舗の老朽化や大型店を中心とする消費形態の変化を受け、惜しまれながら約半世紀の歴史に幕を下ろす。

 中部家具の歴史は、運営会社・中部家具貿易の清水吉則社長(72)の父・慶吉さん=故人=が昭和20年代に岡谷市で創業した「清水屋洋品店」に始まる。同40年に中国から生糸と大豆を輸入する会社・中部日本貿易を設立し、現社名への変更を経て同48年11月に現在地に中部家具を開店した。鉄骨平屋約3300平方㍍の「ワンフロア」に膨大な数の家具を並べる米国風のスタイルは、当時県内では珍しかった。家具だけでなく家電や酒、食品も扱う「よろず屋」として客を集め、ピーク時の平成4年には年間約20億円を売り上げた。
 その後周囲に大型スーパーや家電量販店が建ち、近年全国チェーンの大型家具店の出店が加速すると、売り上げが減少傾向となっていった。清水社長は「店を閉めるのは悩みに悩んだが、(時代の流れを受けて)腹をくくろうと思った。お客さんには感謝の気持ちを伝えたい」と話している。
 店舗閉店後も会社は残し、販売した商品のメンテナンスや残務処理などを行う。店は解体してさら地にする予定だが、跡地の利用方法は未定。現在閉店セールを行っている。