連載・特集

2020.3.30 みすず野

 「なるようになるさ」と、将来のことなどほとんど何も考えずとも就職、結婚ができ、家庭を築いて、やって来られたのは昭和期。「なるようにはならないな」と気づかされ、経済、社会、家庭不安にさらされ、やって来られなくなった人が増えたのが平成の30年間だ◆そしていま、長き老後をどうお金をやり繰りし、生きるかが大きなテーマになった。仕事は選ばなければ、70歳でもそれを超えてもある。しかし、人生を仕事(たとえ好きな仕事であっても)だけで終えては、やはり潤いや豊かさに欠ける。残りの歳月を考えたとき、どこかで仕事を打ち切り、老後を楽しみたいもの◆定年後のいい生き方を説く楠木新さんの新刊『定年後のお金』(中公新書)を読むと、定年まで勤め上げた人は老後不安におびえることなく、自分のやりたいこと(趣味、地域活動、ボランティア、学び直しなど)にお金を使うべきだ、とのアドバイスである◆仕事以外のもう一人の自分を見つけ、自分なりの世界を持つ人は、必要以上の物欲がなく、お金をうまく使っている。老後資金は一定程度あればいい、もっと老後を楽しみなさい、と述べている。

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