政治・経済

松本市長選 得票率次第で再選挙も 6人混戦 当選に有効票の25%必要

 立候補予定者が6人と混戦が予想される松本市長選挙(3月8日告示、15日投開票)を巡り、当選者が一度で決まらずに「再選挙」となる可能性が指摘され始めた。いずれも無所属新人ということもあって票が割れ、獲得票が最多だったとしても、公職選挙法が定める当選に必要な得票数「有効投票総数の4分の1」に届かない心配がある。市選挙管理委員会は再選挙も念頭に投開票日に向けて準備を進めている。

 今市長選の有効投票総数を仮に12万票(有権者数20万人、投票率60%)とすると、当選に必要な法定得票数は3万票となる。単純に12万票を立候補者6人で割った場合、候補者一人当たりの得票数は2万票で法定得票数に1万票足りず、再選挙となってしまう。
 再選挙となった場合は全て一からやり直しとなる。選挙日の翌日から14日間の「異議申し立て期間」を置いた後、異議申し立てがなければ3月末から50日以内に再選挙が行われる。立候補手続きの事前説明会や投票・開票所の確保、告示など一定の手続きを行うことになる。市選管事務局は「準備の関係もあり再選挙は5月にずれこむ」とみている。
 市選管事務局によると、全国地方自治体の首長選挙で再選挙になったケースは過去6件と極めて少ない。
 直近だと千葉県市川市で平成29年11月に行われた任期満了に伴う市長選で、現職が引退を表明する中、無所属新人の5人が出馬したところ誰も法定得票数に届かなかった。市川市選管事務局は「5人以上が出馬する場合は再選挙の可能性があると認識していたが、開票の結果に全員が驚いた」と振り返る。翌年4月の再選挙には最初の選挙に出たうちの3人が立候補し、最初の選挙で得票数トップだった村越祐民氏(現市長)が当選した。
 今回の松本市長選は票が割れるとの見方が強い。ある市議会議員は「みんな新人で突出した人がなく、誰に投票していいか分からないという声があると聞く」と語る。別の市議も「選択肢が多ければいいというものではない。焦点がぼけてしまう」と指摘する。
 菅谷昭市長の任期は3月27日で満了となるため、再選挙の場合は市長不在で副市長が職務代理者となる。

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