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幕末には松本十二薬師信仰 めぐる会古文書発見

 松本市民有志でつくる「松本十二薬師をめぐる会」(会長・飯島惠道東昌寺住職)はこのほど、かつて市内に点在し、信仰を集めたとされる「松本十二薬師」が幕末までに成立していたことを示す古文書が松本城管理事務所に保管されているのを発見した。松本十二薬師の信仰の始まりや時期は詳しく分かっておらず、めぐる会が古文書や資料を探していた。具体的な信仰の時期を特定する手掛かりとなることを期待している。

 松本城管理事務所によると、古文書は「松本三拾三所観世音 同十二薬師如来 道知るべ」という名の和綴本で、江戸時代末期(幕末)の「文久二戌年」(1862年)と書き添えられている。昭和50年に東京都内の歴史研究者から寄贈された、松本城主・戸田家の家臣、樋口家の古文書群「樋口家文書」(約100点)の一つとなる。旧暦4月12~14日(現5月10~12日)に松本各地に点在する名所の寺院を訪ね歩いた記録で、十二薬師を祭る寺院も書き連ねられている。
 飯島会長らが市文書館で資料を探す中、昨年12月に会に参加する市文書館特別専門員・小松芳郎さん(70)の協力で発見し、管理事務所で所在を確認した。小松さんは、年号と松本十二薬師が明記されている点に注目し「少なくともこの時期には信仰されていることが分かり、意義深い発見」とし「新たな情報を探る呼び水や手掛かりとなり得る」と話す。
 飯島会長は「江戸時代の信仰の"証し"が見つかり感動した。これを機にさらなる情報が集まればうれしい」と期待していた。


 めぐる会は19日午後2~4時に白板1の薬王山東昌寺で第3回探訪会を開き、第8番霊場とされる里山辺林の林薬師堂(竹渓庵)について学ぶ。地元に住む市地域文化財連絡協議会副会長・小岩井俊忠さんが講演する。参加費1000円で事前の申し込みが必要(定員20人程度)。問い合わせ・申し込みは幹事の横山裕己さん(電話090・1736・6771)へ。

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