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安曇野市の市街地居住誘導補助終了へ 郊外の開発抑制は限定的

上空から見た安曇野。街中に居住誘導するための住宅購入費補助金が3月末に終了する
 市街地に住宅を集約するために安曇野市が行う住宅購入費の補助制度が3月末で終了する。幹線道路や駅周辺などの指定区域に住宅を新築する場合、1戸当たり20万円を交付することを基本として4年間運用した。来年度以降の対策は検討中としているが、市建築住宅課は「(郊外の開発を抑制する)土地利用条例の基本に立ち返る」としている。
 土地利用条例に定めた6種類の区域のうち「拠点市街区域」「準拠点市街区域」「田園居住区域」の3区域(計約1300ヘクタール)での住宅取得が対象となる。平成28年度に運用を開始し、30年度からは、市外から移住した世帯に10万円、未就学児のいる世帯に10~20万円の加算金を上乗せしている。  補助金交付は28年度が86件、29年度100件で、加算金を設けた30年度は159件と徐々に増えてきた。本年度は21日時点で75件で、当初組んだ予算額4670万円の執行率は52・9%となっている。宅地分譲の状況に影響されやすいという。  安曇野の場合、居住地は街中より自然豊かな郊外に求める傾向が強い。宅地を含めた開発事業の承認件数は30年度、指定の3区域が52件だったのに対し、郊外の平地の大部分を占める「田園環境区域」(約1万1000ヘクタール)は124件に上った。数十万円の補助金の「呼び水」効果は限定的となっている。  しかし人口減少が進む中、行政コストを抑えて利便性を高めるコンパクトシティー化の取り組みは欠かせない。既存市街地では将来、人口密度が低下し、空き家、空き店舗が増える「まちのスポンジ化」も予想される。建築住宅課は補助金終了後の居住誘導について「土地利用条例を適正に運用していくのが基本だ」としつつ、対応を検討している。

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