政治・経済

暖冬 安曇野で地下水量に懸念の声

 全国的な暖冬で、安曇野の冬も例年と状況が違っている。積雪の少なさに、安曇野市内の小学校の一部ではスキー教室を延期したほか、市内に飛来する白鳥は減少している。例年だと氷瀑となる黒沢の滝(三郷小倉)は完全結氷する気配がない。今後、ワサビ栽培などに欠かせない地下水の水位にも影響が出るのではないかとの懸念が強まっている。

 黒沢の滝は例年だと1月末に完全結氷して氷の造形ができ、写真愛好家を楽しませるが、今冬は水がとうとうと流れている。アルプス白鳥の会によると、越冬で飛来した白鳥は、日本海側の餌場の積雪が少ない影響で17日現在243羽と、約500羽いた前年同期の約半数にとどまる。
 爺ガ岳スキー場(大町市)でスキー教室を実施する小学校では、雪不足の影響で延期する学校が一部出ている。保育園では雪遊びをする子供の姿が見られず、野外保育の関係者は「子供が『今年は一度もそり遊びをしてないよね』と言っている。雪が降ってほしい」と願う。
 道路の除雪はまだない上、融雪剤の散布頻度も低く、市が予算化した市道の除雪関連費6800万円のうち、これまでの執行額は100万円に満たない。冬場の収入源と位置づける除雪業者にとっては痛手になるとみられる。地下水を使う関係者の間では、一般的に積雪が少ないと水の地下浸透圧が弱まり、夏ごろの地下水位が低下するとの見方がある。あるワサビ業者は「夏場の湧水量が心配。こればかりはどうにもならない」と心配する。
 気象庁によると、降雪量を観測する松本の12月の降雪量は平年の22%、今月上旬は14%と少ない。向こう1カ月(18日~2月17日)も長野県を含む東日本の平均気温は高い見通しだとしている。