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弘法山桜まつり終了 住民組織古墳守る活動へ

 山全体を約4000本の桜が覆う桜の名所で、国史跡の弘法山古墳(松本市並柳・神田)で毎年4月に開かれてきた「弘法山古墳桜まつり」が来春以降、開催されないことになった。地元の並柳商工会や住民らでつくる実行委員会が主催して27回を数えたが、期間中は周辺道路の渋滞が激しくなる一方、地域の商業活性化にはあまり結び付いていない現状から、弘法山の知名度アップという当初の目的は達成したとして終了を判断した。今後は住民組織を中心に、桜と貴重な古墳が共存する環境を"庄内の宝"として守り育てることに力を注ぐ方針だ。

 実行委は13日に庄内公民館で会合を開き、まつりの終了を決めて、解散した。約200万円の予算で取り組んできた期間中のライトアップやちょうちんの点灯、駐車場の確保・誘導などをやめる。
 昨年、庄内公民館に会場を移した地元小中学生らによる音楽演奏などを楽しむオープニングイベントも中止する。関連行事のコンクールについては、絵画は庄内公民館が引き継ぐが、写真と短歌は未定だ。
 一方、会員の高齢化などに伴い平成25年度に解散したボランティア組織「弘法山古墳を愛する会」(赤羽正弘会長)がこのほど、復活した。今後、愛する会と市が連携し、環境美化活動や地域活性化などに取り組んでいく。
 3世紀後半の築造と推定され、東日本最古級の前方後方墳である弘法山古墳の再整備へ、市教育委員会が測量などの学術調査を進めている中、桜の名所だけではない歴史的な価値を再認識し、地域の誇りにしていくような住民意識を高めていく。
 実行委員長を務めてきた並柳商工会長の大嶋健資さん(65)は、「これを区切りに原点に立ち返り、並柳商工会としても弘法山古墳をあらためて地元住民で守る後押しができれば」と話している。

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