教育・子育て

有明高原寮生が被災地で汗 社会復帰後の糧に

 安曇野市穂高有明の少年院・有明高原寮の男子寮生(18)が今月上旬、台風19号被災地の長野市長沼地区で災害復旧のボランティア作業に参加した。被災者の心の痛みや立場を理解する機会にしてほしいと、有明高原寮がボランティアセンターを運営する長野市社会福祉協議会と調整して実現した。住宅や畑に流れ込んだ土砂の片付けに当たった男子寮生は、作業を通して「相手のことを考えた行動の大切さをあらためて学んだ」と語った。

 社会貢献活動の一環として、男子寮生は法務教官4人とともに3日と10日の2日間、長野市に赴いた。「これまで人に迷惑しか掛けてこなかった。少しでも人の役に立つことがしたい」と、ボランティアに臨む気持ちを振り返る。初日は畑に積もった土砂を、重機で片付けやすいように一輪車などを使って道路近くに運んだ。2日目は住宅の床下に流れ込んだ土砂の撤去に汗を流した。 
 男子寮生は、被災地の様子について「思ったより家が流され、住民は疲れ果てていた。人ごとのように『かわいそう』といえる状況ではなかった」と話した。住民の気持ちを思うと「少しでもきれいにしたい」との気持ちが強くなったという。ボランティアセンターの運営を手助けする大学生の姿を見て、年齢が近いだけに刺激も受けた。
 男子寮生は窃盗の罪で7月下旬に有明高原寮に入院し、今月中に社会復帰(出院)する。具体像はこれからだが将来「職人になりたい」と考えており、「(今回の経験で学んだことを)生活や仕事に生かしていきたい」と、出院後の生活を見据えた。

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