政治・経済

松本・島内 地域主導型乗合タクシー運行へ 来年4月から

 松本市島内地区の一部で、奈良井川東側に位置してバス路線がない「交通空白地帯」の犬飼新田、平瀬川東、下田、山田の4町会(計87戸)が来年4月、地域主導で、利用者の事前予約による「デマンド型」の乗合タクシーの運行に乗り出す準備を進めている。市内で地域主導型の公共交通は「バス」があるが、事業化されれば「タクシー」は初めてとなる。

 事業計画によると、「島内川東乗合タクシー」として4人乗りタクシーになる。4町会から松本駅方面や島内駅方面、信州大学医学部付属病院方面など5路線を設ける。乗降場所は自宅と病院やスーパーなど原則として協議会が定めた場所になり、運行日は年末年始を除いて平日の利用申し込みがあった日とする。電話予約は協議会の役員が受け付ける。
 運行ダイヤは定めず、便数は原則1日4便(2往復まで)とし、1便当たり2人以上の利用を目標とする。料金は1乗車が大人500円で、「市地域主導型公共交通事業補助金」の交付申請もする方針だ。3月には運行事業者と業務委託契約を結び、国に運行申請する。
 11日夜に4町会の役員ら約20人が出席して運行主体となる「島内川東地域公共交通協議会」の設立総会を開き、協議会の規約や事業計画を承認した。会長に選出された宮田芳彦・島内地区町会連合会長(75)は「成功させ、他の困っている地域の参考になればいい。高齢者の生き生きとした生活が維持できればありがたい」と話した。
 地域公共交通については、平成29年12月の市政懇談会が端緒となり、今年3月に各町会役員による協議会の設立準備会を発足させて、運行方法などの検討を重ねてきた。6~7月に住民アンケートを行い需要を把握した。
 発起人の1人で副会長の丸山廣登さん(69)=山田町会=は「交通弱者はバス停留所まで行きにくい」と乗合タクシー採用の理由を説明した。市交通安全・都市交通課は「松本のモデルケースになるのではないか」と期待する。

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