連載・特集

日常に「楽しい!」をもっと⑤

「けん玉は、遊び」
 遊びと聞くと、「重要でないモノ」と思われる場合も少なくありませんが、すべての子どもの生活において遊びおよびレクリエーションが重要であることは、国連・子どもの権利宣言(1959年)、子どもの権利条約第31条(1989年)等で、国際社会によってかねてから認められてきました。
 2013年には、国連子どもの権利委員会が「遊びが子ども時代の喜びの基本的かつ必要不可欠な側面であり、かつ身体的、社会的、認知的、情緒的および精神的発達に不可欠な要素であることを再確認するものである」というジェネラルコメントを出しています。けん玉遊びも当然、それらの発達に不可欠であり成長の秘訣になる要素を含んでいます。
 身体面でいえば、けん玉を操るこつをつかむことで、感覚統合の機能が発達すると考えられますし、自ら熱中できる力、仲間とともに共感できる力、困難に対応し乗り越えられる逞しさ、といった情緒的発達や社会性の発達にも寄与することができるでしょう。
 私はけん玉の専門家なので、指導メソッドを開発したり、けん玉検定やけん玉ワールドカップを運営したり、誰もがけん玉を長く楽しんでもらえるような環境を整えていますが、根本的に大事にしていることは、「やりたくなかったら、しなくても良い」という点です。
 子どもの遊びを支援する上では、やってみたい、おもしろそう、といった子ども自身の気持ちが大切にされ、「やる」「やらない」は自分で決定できることが非常に重要で、その上で、少しのステップアップが保障されること、失敗や回り道が許される風土があること、ムダと思える遊び心や多様性が許されることが大切かと思っています。
 私自身、誰かにけん玉をしなさいと言われたことは一度も無かった元・子どもとして、けん玉でなくても、興味あること、楽しいと思える遊びをする時間を大事にしてほしいと願っていますし、子どもにとってその時間が大切なものだと、多くの大人に理解してほしいと願っています。
(グローバルけん玉ネットワーク代表=松本市)