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共生社会実現へ思い深める 難病の井出さんが穂高で講演

難病を抱える自身の体験や思いを語る井出さん
 障害者福祉や共生社会をテーマにした講演会が7日、安曇野市穂高の碌山公園研成ホールで開かれた。全身の筋肉が萎縮していく進行性の難病(デュシェンヌ型筋ジストロフィー)による重度障害がある井出今日我さん(29)=上田市=が、障害者と健常者の区分けのない共生社会の実現に向けた思いを自身の体験を交えて語った。 
 介護が必要な高齢者や障害者、その家族の外出を支援する安曇野市のNPO法人・ユニバーサルツーリズムながのが主催し、約20人が熱心に耳を傾けた。  井出さんは5歳で難病を発症後、小学6年生で車いす生活になった。現在は24時間ヘルパー制度を活用して1人暮らしをしており、同じ障害者らの1人暮らしを支援する活動に取り組む。  講演では、重度障害者の生活が家族の介助や施設への入所が前提となりがちなことに対して「1人暮らしすることで見えてくる夢や目標がある」とし「障害者の『自立生活』とは、自分の行動に責任を持ち、自分で選んだり自発的に行動したりできるということ。自分がそのモデルになりたい」と力を込めた。自身が夢を持てるようになったきっかけとして、高校時代に登山家の野口健さんらとヨーロッパ・アルプスのブライトホルン(4164メートル)登山に挑戦したエピソードなども紹介した。  井出さんは「障害者も考えることは健常者と変わらない」と強調し「誰もがけがや病気で障害を負う可能性がある。障害を特別ではなく身近なものとして捉えてほしい」と話していた。

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