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空き家対策を住民主体で 塩尻市洗馬下小曽部で研修会

空き家の問題点や利活用の方策を学び合う下小曽部の住民たち
 地域の空き家問題を住民主体で考える研修会が11月末、塩尻市洗馬下小曽部で初めて開かれた。市内には800軒もの空き家があるとされ、小曽部地域でも常住者がいない家屋が増加傾向にあると見込まれる中、空き家の弊害や利活用を学んで既存の物件を生かした定住促進を模索しようと、洗馬公民館下小曽部分館が区の協力を得て企画した。住民主体で空き家対策に向き合う動きは市内でも珍しく、来年度以降も継続していきたい考えだ。
 下小曽部集落センターに約30人が集まり、市の地域おこし協力隊・立川あゆさん(空き家対策担当)の話を聞いた。平成24年以降、市の空き家バンクに登録された物件91軒中、71軒で賃貸や売買が成約した一方、空き家の所有者が利活用に消極的なケースも少なくないなど対策の難しさが紹介された。  住民からは「さら地にすると税額が上がるため空き家を放置する人がいる。課税面で対策できないか」「市街地の宅地開発が郊外に新たな空き家を生んでいるのでは」などさまざまな意見が出た。  しおじり街元気カンパニーが市の委託で進める実態アンケート調査によると、洗馬地区では少なくとも89軒の空き家が確認され、うち33軒が小曽部地域にある。ただしアンケートの回収率は30%にとどまるほか、該当はしないが常住者がいない潜在的な空き家物件もあるとみられる。  市建築住宅課によると市内では唯一、北小野地区が住民主体の空き家対策を進めている。下小曽部の新倉則和分館長は「研修を継続することで空き家問題への理解を浸透させたい」、北沢豊区長は「皆で危機意識を共有し、地域全体の過疎対策につなげていければ」と話している。

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