連載・特集

2019.12.2みすず野

 修学旅行の記憶をたどると、車酔いの心配や好きな女子のことで頭がいっぱい。お世話になった旅館や見学先への感謝など、つゆほども考えなかった。明南小学校の児童たちがJR東日本にもお礼のはがきを送り、返信が届いた―。記事を読んでほっこりとなった◆松本駅の松田明駅長が返信を携え「社員全員が喜んでいる」と。災害復旧に尽くしてくれたとねぎらわれ、鉄道マン冥利に尽きるだろう。新聞を作っていると時に礼状や励ましの言葉も頂くが、こちらの力不足で思い違いへの指弾やお叱りのほうが圧倒的に多い◆電車は時間通りに来て着き、電気もガスもつくのが当たり前。そうではないことを自然災害は教えてくれる。定時運行や暮らしを支えるため額に汗して働く人がいる。もちろん当方は信頼される紙面作りに一層心を砕かなければならない。明南小の児童がそう教えてくれた◆取材した記者によると、返信を受け取った児童は鉄道ファンだった。修学旅行で一番楽しかったのは新幹線の乗車だと言い、JRに就職するよう勧められていたとか。駅長さんから文房具も贈られ、きっと忘れられない思い出が一つ加わった。

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