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シニアスケート指導に熱 元高校教員の降旗教彦さん

 元高校のスピードスケート指導者の降旗教彦さん(79)=安曇野市三郷明盛=がシニア世代の指導で活躍している。毎年、国際大会の「マスターズ国際スプリントゲームズ」に選手を送り出し、その指導が評判となって教えを請う選手が増えている。「氷上に入る前の陸上練習が一番大事」という考えを基本に、「今ある体力を最大限に生かす」ために新しい理論を柔軟に取り入れ、それに合った練習器具を自作するスタイルで指導する。選手からは、年齢を重ねる中でも「タイムが伸びている」と好評だ。

 降旗さんは塩尻高校(現塩尻志学館高校)や岡谷東高校で教員を務め、スピードスケートの指導者を歴任した。当時から必要な器具は自作しており、これまで手作りしたのは「小さいものも入れれば数百個くらい」という。最新作は廃棄される円卓を利用したバランス器具。天板とその縁を活用し、シーソーのように左右に上下する天板の上に乗ってバランスを取りながらフォームを修正する器具だ。選手は「体幹が鍛えられてすごくいい」と、それを使って意欲的に練習に励む。
 「年を取れば体力を維持していくのも大変。だから今ある体力で、いかにタイムを伸ばすかが重要になる」という。靴の使い方から始まり、氷への脚の置き方、体重移動、遠心力を最大限に生かすコーナーの滑りなど、細かい部分を突き詰めていく。「常に何が足りないかを考えている」といい、その延長に自作の練習器具が生まれている。「自分は"アイデア提供係"。そこから選手が考えてくれれば」と笑顔を見せる。
 今季、降旗さんから指導を受ける選手は昨季より2人増えて60~70代の選手4人がマスターズ大会にエントリーする予定だ。73歳で出場を目指す富成常幸さん=松本市本庄3=は毎年、タイムが向上しており「フォームもよくなっている」と胸を張る。降旗さんは「年を取ってもスケートはできる。ジョギングよりも負荷がかからない」と話し、年配者へのスケートの普及やタイム向上のための工夫に余念がない。