政治・経済

松本市の菅谷市長が引退へ 4期16年「役割を終えた」

市議会臨時会で今期限りの引退を表明する菅谷市長(8日午後1時40分)

 松本市の菅谷昭市長(75)は8日の市議会臨時会で、任期満了に伴う来年3月8日告示・15日投開票の市長選挙に出馬せず、引退することを表明した。これまでの取り組みを振り返りながら「自らの役割を果たし終えたと考えるに至った」「今期をもって身を引く決意をした」と述べた。最重要施策「健康寿命延伸都市・松本の創造」を旗印とした4期16年にわたる菅谷市政が3月27日で幕を下ろす。

 戦後の歴代市長7人の中で、市長選によらず任期満了での引退を選択したのは菅谷市長が初めてとなる。
 菅谷市長は臨時会の最中は険しい表情を崩さず、引退を表明する際も手元の原稿をよどみなく読み上げた。臨時会後に報道陣が囲むと緊張感が解けたのか表情を崩し、達成感がにじむ晴れやかな表情で取材に応じた。
 進退を表明する時期としては、職員や市議会の間で今回の臨時会か12月定例会が有力と目されていた。菅谷市長は「人生は引き際が一番大切。それを肝に銘じながら日々送ってきた」とし、進退表明は7日夕から考え、最終的に8日朝に決めたことを明かした。
 引退を決めた時期については「4期目は一つの総仕上げと言ってきた。そういう形で仕事をしてきたということだ」と述べ、4期目の当初から今期限りで引退する意向だったことも説明した。
 引退する理由としては、都市力ランキングで客観的評価が得られたことによる一定の達成感や、IT(情報技術)社会の進展で時代が変化していることなどを挙げた。市役所新庁舎建設など「道筋を付ける」とした懸案課題に対して、任期満了まで責任を果たしていく意欲も語った。
 市長選には元NHK解説委員の無所属新人で前回選にも出馬した臥雲義尚氏(56)=中央3=が立候補を予定し、元テレビ朝日記者で無所属新人の花村恵子氏(52)=沢村2=が立候補の意向を示している。他にも市出身の行政関係者らが出馬を模索している。