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こども病院廣間武彦さんに母子保健奨励賞

 県立こども病院(安曇野市豊科)の総合周産期母子医療センター長兼新生児科部長の小児科医師・廣間武彦さん(50)が、地域に密着した母子保健活動に献身的に取り組む人に贈られる「母子保健奨励賞(NHK賞)」(母子衛生研究会主催)を受賞をした。県内で生まれたすべての赤ちゃんが適切な医療を受け、退院後も家族ともども必要な支援を受け続けられる体制づくりに、15年にわたって取り組んできたことが高く評価された。

 母子保健奨励賞は昭和54年の国際児童年を記念して創設され、今年で41回目を迎える。全国から選ばれた受賞者は毎年、天皇、皇后両陛下をはじめ皇族方からお祝いの言葉を受けてきた。今年の受賞者15人は27日に、赤坂御所で秋篠宮皇嗣妃紀子さまと接見する。
 「適切に早く支援すれば大きく発達する」との言葉に力を込める廣間さんは、平成17年からこども病院の総合周産期母子医療センター新生児科に勤め、23年からはセンター長兼同科部長として、県内の出産施設からの新生児受け入れ要請に24時間365日対応してきた。「新生児搬送コーディネーター」として県内の周産期医療機関と連携し、搬送システムを構築した。この結果、こども病院の「超早産児(妊娠22週以降26週未満)」の生存率は9割を超えた。
 新生児医療の進歩に伴って、退院後に在宅医療を必要とする子供たちが増えていることを受け、長期的に適切な支援を受けるための体制づくりにも取り組んだ。地域の保健師らと情報を共有する「極小児フォローアップ共通手帳」を作成し、県内の全対象家族約100世帯に配布した。
 リハビリテーション科との協力で発達評価システムをつくり、地域のかかりつけ医などと連携して16歳までサポートする取り組みも進めている。
 廣間さんは、こども病院で昨年10月、男児としては世界最小の258グラムで出生し、4月に無事退院した赤ちゃんの主治医でもある。「今までの仕事はスタッフをはじめみんなの協力があってできたこと」と感謝し「今後も県内で生まれたすべての赤ちゃんが、地域の理解を得ながら健やかに育つために活動していきたい」と決意を新たにしている。