連載・特集

2019.11.18みすず野

 日本人の米の消費量が、昭和のピーク時の半分以下に減ったのはよく言われるところだが、同時に日本人の食は激変した。肉や油の消費量が何倍にも増え、高タンパク高脂肪高カロリーの民族になった◆そんななか、大腸がんによる死亡率がこの半世紀ほどで男性は10倍、女性は8倍に増えた。日本人の遺伝子が変わったとは考えにくいので、食生活の変化が大腸がん急増と関係ありそうだという。動物性のタンパク質と脂質を多く取ると、それを好む腸内細菌が増える。がん発症との関連が研究、指摘されている◆腸内には、何と約1000種類、40兆個もの細菌が生息しているそうだ。細菌たちはその人が食べた物を栄養源とし、有機酸やビタミンなどを作り出す。腸内環境を適正に保つことが、健康体を維持するのに、とても大事なようである。快腸は快調、不腸は不調につながる。腸への意識を高めたい◆肉を食べるのがいけない、というのではなく、食べ方に気をつける。肉の理想的な食べ方は「すき焼き」。大量の野菜や豆腐などと一緒に食べるので、これが一番いいと、発酵学者で食文化論者の小泉武夫さんが主張している。

連載・特集

もっと見る