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ミニ森林鉄道淵庵村に 松本の民間施設

 多目的ホールや宿泊施設を備えた民間施設・淵庵村(松本市寿北6)に、かつて木材などを運ぶために各地で活躍した「森林鉄道」がお目見えした。木曽谷を走っていた森林鉄道をイメージする6分の1スケールで、淵庵村を運営するコニファープランの専務・竹渕豊さん(67)が昨年10月から製作してきた。実際に施設利用者を乗せて敷地内を走らせる。 淵庵村の森林鉄道は全長約150メートルで、多彩な植物が茂った庭や手作りの橋などを通りながら宿泊施設の回りをぐるりと走る。長さ約4メートルの車体には動力のモーターを積んだ運転席と3人ほどが座れる客車が備わり、竹渕さんと長男で淵庵村「村長」の雅樹さん(34)が運転する。

 竹渕さんは高校時代、上松町と王滝村を結んでいた、現在は廃線になっている森林鉄道に乗り、急カーブの線路やきしむ車体などに魅了された。以来、森林鉄道を再現するという夢を持ち続け、淵庵村に宿泊施設を新設したのを機に、宿泊客らにも楽しんでもらえるようにと森林鉄道作りに着手した。
 長さ約3メートルのレールを50本ほどつないで線路を敷いた。いざ車体を走らせると脱線に悩まされ、特に最後の接合部分のカーブでは脱線しない角度に調整することに苦労した。線路を水平にし、接合部分のカーブ付近に自宅の神棚を置いて祈ったところ、脱線しなくなったという。
 そこで竹渕さんは神棚付近を「角度が合う=合角」に掛けて「合格峠」と名付け、神棚を「合格神社」とした。9日には近くの竹渕諏訪社の中村敏男宮司を招き、神社の魂入れと森林鉄道の安全祈願の神事を行った。
 今後も線路を延ばしたり駅看板を立てたりする予定で竹渕さんは「電車好きの仲間が集まればいいな」と期待する。宿泊客や施設利用者が乗車でき、雅樹さんは「子供が喜んでくれる。いい思い出を作ってもらえるように安全第一で運転したい」とほほ笑んでいた。