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松本市消費者の会46年 歴史に幕 本年度末 食や暮らしの安全啓発

 松本市消費者の会(瀧澤和子会長)が本年度末に閉会する。第1次オイルショックが始まった昭和48年に発足して以降、食や暮らしの安全、環境保全の活動に46年間にわたり携わってきたが、会員の高齢化などで全市的な活動の継続が難しくなった。「SDGs」(持続的な開発目標)への関心が高まり、プラスチック削減といった市民・企業レベルの具体的な動きも始まる中、消費者活動が次世代に引き継がれることを願いつつ、活動に幕を下ろす。

 市消費者の会は、高度成長やオイルショックなどで消費者問題が表面化したことを背景に発足した。全国的に話題となっていた、当時の豆腐に使われた保存料や合成洗剤の危険性について、企業や市民への啓発活動を展開した。バブル期などの好景気時には資源の無駄遣いがたびたび問題になり、レジ袋の削減運動も県内の他団体に先駆けて取り組んだ。
 発足時の会員は主婦ら約1500人いたが、近年は減少傾向が続いていた。新会員の勧誘に力を入れたものの、ライフスタイルの多様化などでうまくいかず、現在は120人程度にまで減った。80代の会員が多くを占めるようになったことから、閉会を決めた。地区単位では活動を続ける会員もいる。
 市あがたの森文化会館で5日に開催された市消費生活展では恒例の不用品バザーを行い、家庭で不要になった洋服や、会員が廃食油から手作りしたせっけんなどを販売した。会としては最後の出展になることを知って寂しがる来場者もいた。
 瀧澤会長は、安全が証明されていない品々の製造や流通がまだ続いていると危機感を訴えた上で、「会がなくなっても声は上げ続けたい。消費や環境問題に関心を持つ人は増えており、若い人たちには身の回りでできることを続けてほしい」と話した。