政治・経済

安曇野市文書館 公開点数1.8倍に

 公文書や古文書を管理する安曇野市文書館(堀金烏川)が昨年10月に開館して1年がたった。保存期限が切れた公文書の移管や古文書収集を進め、公開点数は当初の1万9374点から3万6166点と1・8倍に増えた。学校日誌などの学校資料を保存、公開する先駆的な取り組みも始めた。一方、閲覧申請はまだ少なく、地域に眠る古文書の散逸も課題となっている。市教育委員会は積極的な利用を呼び掛けている。

 公開の公文書は10月1日現在、開館当初比6508点増の1万2091点で、地域資料は1万284点増の2万4075点となっている。有識の調査員による古文書整理や公文書の匿名化を進めた結果だ。市のホームページには、旧町村議会の会議録や広報誌、自由民権運動家・松沢求策の関係資料などさまざまな重要文書の目録を掲載している。
 市内の小中学校からは1600点を超える学校日誌を移管した。昔は学校と地域との関係が深かったため学校日誌には各地域の実情がよく記されていて、資料性が高いという。市文書館運営審議会会長の小松芳郎・松本市文書館特別専門員は「学校資料を市全域から収集する例は全国的にあまりない。特徴的な活動」と評価する。
 一方、1年間の閲覧申請は115件で年間目標の200件とは開きがあり普及は道半ばだ。個人所有の古文書が家主の世代交代や核家族化などを背景に散逸してしまう課題も審議会で指摘されている。市教委は、図書館で調べても分からないようなことを深掘りしたい時に役立つのが文書館だとして、図書館との連携や講座の開催などに取り組む。平沢重人館長は「文書館はまだ一部の人の認識。一点物の歴史的資料を保存できる施設があることを周知していきたい」と話す。
 個人宅の土蔵などに眠る資料の整理、収集の相談にも応じている。問い合わせは文書館(電話0263・71・5123)へ。

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