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山形村内で松くい虫被害急増 薬剤散布も視野に対策検討

葉が赤茶色になって立ち枯れた松
 山形村内で本年度、松くい虫被害による松の立ち枯れが急増している。これまでに17本から病原体のマツノザイセンチュウが検出され、山林に接している5区の全てで発生が確認された。村は村議会9月定例会に関連予算の増額を提案する一方、薬剤散布の実施の検討に入るなどして、被害拡大を食い止めようとしている。
 病原体が検出された17本のうち、16本が山林にある松だった。立ち枯れていても不検出の木が9本あったが、ほかに鑑定中が3本ある。立ち枯れた松のうち、人里に近い29本では鑑定などの対応をした。ただ、山が深くて近寄れないなどの事情で未対応の木もある。  村内で初めて松くい虫被害が確認された平成27年度には9本から病原体が検出された。その後の検出数は28年度が1本、29年度が4本、30年度が9本で、ここ1年か2年の間に急増の兆しがあった。  村は県松本地域振興局林務課の職員に現状を説明し、現場確認を求めた。被害木は切り倒して短く切り分け、薬剤をまぶす「伐倒薫蒸」の処理をするのが一般的で、村内でも行っている。村によると、林務課も現状ならば伐倒薫蒸の徹底で被害の拡大を抑止できるとの見方を示した。  被害の急増を受け、村は9月定例会に提出した補正予算案に関連経費の185万円を追加計上し、可決された。当初予算にはすでに関連の81万円を計上しており、大半は伐倒薫蒸に使われる見通しだ。  さらに本庄利昭村長は村の担当部署に薬剤散布の検討を指示した。きのこ山などの守るべき地域を設定して行う予防的措置で、有人ヘリコプターや無人ヘリコプターによる空中散布、地上散布がある。必要な手続きや実施区域の設定の考え方などを検討している。  9月定例会の一般質問では、上條倫司氏が松くい虫の問題を取り上げた。村産業振興課は「まずは伐倒薫蒸を徹底し、スピード感をもって被害拡大防止に努める」としている。