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城山公園 松本市が名勝指定を検討

名勝指定が検討されている城山公園。文学碑も多く建立されている

 松本市は10日の市議会9月定例会一般質問で、市中心街北西の蟻ケ崎に位置する城山公園を、市文化財「名勝」に指定する検討を進めていることを明らかにした。公園指定は明治8(1875)年と県内で最も古い公園の一つで、江戸時代の天保14(1843)年には、松本藩主・戸田光庸公が遊興地として土地を領民に開放した歴史がある。現在は桜や文学碑の公園として親しまれている。

 一般質問で勝野智行氏(公明党)が「歴史的公園をより市民に周知して後世に残していくため、一層の保存活用を図るべきだ」と指摘し、山内亮教育部長が「近年、文化庁でも近代の庭園や公園を文化財指定の対象とする動きがあり、市でも城山公園を名勝としての文化財指定を検討している」と述べた。
 市教育委員会や勝野氏などによると、城山公園の場所は中世に豪族・犬甘氏の自城が築かれ、その後は信濃国守護・小笠原氏の支城として重要な役割を果たした。江戸時代には戸田家の節目の治政を記念して領民に開放された。身分に関係なく領民のための場所にしたのが始まりで、西洋の公園の概念を取り入れた明治政府により公園に指定された。
 現在は桜の名所や文学碑の公園として位置付けられている。公園内には松本にゆかりある歌人や俳人などの石碑が10基あるが、所在を示す案内板や解説板が傷んでおり、市は案内板を10月末までに改修する。解説板については文化財の指定後に改修を予定する。
 市教委は現在、指定に向けた調査を行っており、市文化財審議委員会への諮問と答申を経て指定となる。諮問の時期は未定。山内教育部長は「文化財指定に伴い、公園の歴史的な位置付けや松本城との関連などを市民にお知らせする講演会や現地説明会などを開催したい」と述べた。
 松本市内には国指定1件、県指定2件、市指定9件の計12件の名勝がある。市指定では梓川地区「岩岡の火打岩」や奈川地区「林照寺」などがある。