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伝統の「巻き狩り」にGPS 大桑村猟友会が機器導入へ

 大桑村猟友会は本年度、人と犬が一緒に狩りをする伝統的な猟法「巻き狩り」に、衛星利用測位システム(GPS)が搭載された機器を導入する。複数の人と犬が連携して行う狩りで互いの位置を把握しやすくなる見込みで、駆除をより安全で適切に行えるようにする。最新機器の導入で、若い世代にも興味を持ってもらい高齢化が進む猟友会の若返りも期待されている。

 巻き狩りは、10~15人と犬10匹程度が集団となり、イノシシなどの獲物を捕らえる。銃を持つ「待ち」が獣の通り道で待ち、猟犬を連れた「勢子」が犬を放ち獣を追い立てる。
 機器は無線機に似た形状の端末と、犬の首に取り付ける首輪型の発信機の2種類。端末中央の画面に、発信機のGPSで取得した位置情報が表示される。県の地域発元気づくり支援金を活用して端末6台、犬に取り付ける発信機8台を計120万円で購入した。
 村猟友会は現在、会員約50人で、年齢層は20~80代と幅広いが、60、70代が中心で高齢化が進んでいる。機器の活用で人と犬の位置が把握でき、やみくもに犬を探す必要がなくなる。捜索範囲が狭まることから、山あいでの猟の安全性や効率性が高まる。
 早ければ今年の猟期から導入する予定で、猟期外の有害鳥獣駆除の際にも役立てる。猟友会員の上田輝幸さん(52)は「機器の導入で安全に猟ができると思う。木曽地域で巻き狩りを行っているところはほとんどないため、村が先導していければ」と話していた。
 有害鳥獣の駆除を依頼する村も歓迎していて、村産業振興課の沼田広明係長は「これまで以上に駆除ができることを期待している。興味を持った若者に加入してもらえたらうれしい」と話していた。

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