政治・経済

安曇野の天王原ワイン 全国初入賞

 安曇野市明科七貴の天王原産ブドウで造られたワインが今夏、日本ワインコンクールで初めて入賞した。欧州系品種(赤)部門で、安曇野ワイナリー(三郷小倉)が醸造した「天王原メルロ樽熟成2017」が銅賞を獲得した。ワインが全国的に高い評価を得たことは、荒廃農地をブドウ畑に再生して間もない天王原にとって産地化やブランド向上への弾みとなりそうだ。

 受賞したのは、ブドウ生産者の池上文康さん(60)=明科中川手=が平成29年に収穫したメルローを100%使い、フレンチオーク樽で12カ月熟成させた辛口のワインで、柔らかな渋みと華やかな果実味が特徴だ。29年は池上さんが栽培開始から4年目で初めて本格的に収穫できた年で、酸味と糖度のバランスが取れた良いブドウだったという。
 池上さんは23日、安曇野ワイナリーの松井正一支配人と市役所を訪れ宮澤宗弘市長に受賞を報告した。池上さんはワインの味に感動したといい「天王原で良いワインブドウができるという一定の評価をもらえた。産地になるようにもっていきたい」と手応えを語った。
 天王原は雑木が茂る荒廃農地だったが、地元の農業委員を中心とした「明科地域の農業を守る会」が25年度から5年かけて対象の15㌶のうち約10㌶を解消した。日照が良く水はけのよい山の斜面に垣根仕立てのブドウ畑が広がるようになり、現在は池上さんを含め3人が栽培している。
 昨年3月は、池田町と大町市を含む3市町が、規制の特例が受けられる国の「ワインバレー特区」の認定を受けた。宮澤市長は受賞を祝福し「安曇野のワインを一つのブランド品として売り込める体制ができればいいと思う」と話していた。
 「天王原メルロ樽熟成2017」は9月中旬から安曇野ワイナリーで約600本限定で販売する。価格は1本3200円(750㍉㍑、税抜き)。