政治・経済

豚コレラ感染防止策 中信の自治体も予算化急ぐ

 県内で野生イノシシの豚コレラ感染が広がり、県が緊急対策事業を予算化したことで、中信地域の自治体でも感染拡大防止に向けた対策費用の予算化を検討する動きが広がっている。養豚場がある塩尻市、松本市、安曇野市では野生イノシシの侵入防護柵の設置費用の補助などを検討しており、補正予算を組んで専決処分で執行するなど、素早く対応する方向で調整している。
 県が豚コレラ緊急対策事業として計上した額は2億1000万円余に上る。うち1億2000万円余を養豚農場への支援とし、野生イノシシの侵入防護柵の設置(約5000万円)、農場出入り口の車両消毒装置の設置(約4300万円)を盛った。  このうち、野生イノシシの侵入防護柵の設置費用は国が2分の1、県が4分の1を補助することが決まっており、農家に負担が生じないよう、県は市町村へも設置費用を補助するよう求めた。阿部守一知事は会見で「かなりの市町村が予算化に向けて取り組んでいる。協力してやっていきたい」と呼び掛けた。  これを受け、県畜産試験場と民間の養豚場がある塩尻市は「できるだけ早く対応したい」とする。畜産試験場、養豚場ともに半径10キロ圏内で野生イノシシの豚コレラ感染が確認されたことで、防疫体制を強化する監視対象農場となっている。市の農政課と財政課で予算額を調整しており、議会に諮らずに執行できる専決処分での対応も検討している。  松本市も市議会9月定例会を待たず、市長の専決で予算化する方向だ。市内には豚を1頭以上飼っている豚飼養場は8軒あるがその多くは少数の飼育で、養豚業を営んでいる1軒が補助の対象となる見込みだ。養豚農場や飼育施設など9軒を抱える安曇野市も対応を検討している。