政治・経済

塩尻市の遊休荒廃農地が6割減 市農業委の仲介事業が奏功

 塩尻市内の昨年度の遊休荒廃農地が平成26年度に比べて6割近く減少したことが、市のまとめで分かった。耕作放棄地の予備軍を把握し、農地利用の希望者とマッチングを図る市農業委員会の事業が功を奏しているとみられる。一方荒廃が進んで山林化し非農地扱いとなる農地も一定数あり、遊休荒廃農地の解消には課題も見え隠れする。
 市環境白書などで公表されている調査結果によると、平成26年度に39・3ヘクタールだった市内の遊休荒廃農地は30年度に17ヘクタールにまで減った。遊休荒廃農地の算定基準が28年度に改正されたため単純な比較はできないが大幅に減少していることは確かだ。背景には市農業委員会の努力があるという。  市農業委員会は市内を6地区に分けて組織され、各地区の委員が毎年きめ細かに地域をパトロールして耕作放棄地になりそうな土地を把握している。その上で市内の農地を買いたい、借りたいという新規就農者や企業とマッチングさせ農地再生につなげている。年2回の農地相談会も成果を上げているという。  一方、市農政課によると山際や傾斜地の遊休荒廃農地を中心に再生のめどが立たず、山林化して非農地となる場所も少なくない。農家の高齢化や後継者不足が進む中、条件が悪い土地ほど長期にわたって耕作が行き届かない現状があるようだ。  荒廃した土地は病害虫の温床となったり有害鳥獣の隠れ場所となったりするほか、再生を試みる場合も莫大な資金や労力が必要となる。同課は「荒廃が進む前に耕作放棄地の解消を図れるよう今後も関係機関と連携していきたい」としている。