地域の話題

南木曽駅前の空き家を再生 ゲストハウスに

再生する空き家を前に笑顔を見せる熊谷さんと妻の理絵さん
 南木曽町のJR南木曽駅前で10年以上空き家となっていた建物を、主に中山道歩きの外国人客を対象にした宿泊施設・ゲストハウスに再生する計画が進んでいる。地域おこし協力隊員を経て家族で町に根を下ろし、古民家を改修してゲストハウス2軒の経営を手掛ける熊谷洋さん(35)=読書=が、3軒目として来年1~3月の開業を目指す。木曽の南の玄関口である南木曽駅前のにぎわい復活にも貢献しようと意気込む。
 築40年の鉄筋コンクリート2階建て延べ約190平方メートルの元たばこ店を、和の味わいとモダンな雰囲気を併せ持つ建物に改修する。客室は5部屋(定員20人)を予定する。熊谷さんが設立した企業「フォークロア」が、八十二銀行などが運営する「地域産業グロースサポートファンド」から2000万円の投資を受け、開業資金に充てる。  熊谷さんは宮崎市出身で、IT企業の社員から地域おこし協力隊員に転身し、平成27年に南木曽町に移り住んだ。町内の中山道沿いに、29年8月に「結い庵」、今年7月に「柏屋」を開業し、外国人客に人気だ。  1軒目は築200年、2軒目は築140年の古民家で、街中の鉄筋コンクリート建築の再生は初めてとなるが「時代の中で取り残されたものを生かし伝えていく」との思いは同じだと話す。南木曽町では中山道歩きの外国人客が急増しているが、駅前には受け皿の宿泊施設がなく「玄関口のにぎわいのため、何とかしたいという思いがあった」とも語る。  建物前にはウッドデッキを造り、誰もが立ち寄って信州産のクラフトビールやワインを飲み憩える空間にする。地元の若い木工作家を応援するため、商品や作品を並べるスペースも設ける。宿泊は食事のない素泊まりとする計画で「街歩きをして買い物や飲食も楽しんでもらえるようになれば」と話している。