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梓川の突風被害建物54件 猛烈な下降気流発生か

 松本市の梓川倭周辺を襲った突風から一夜明けた7日、被害の全容が明らかになってきた。屋根瓦が飛んだ住宅は数多く、大妻神社の境内にある杉や松の木は西方向に20本以上倒れた。被害状況を歩いて調べた市危機管理課の職員は「けが人がいなかったのは奇跡的だ」と胸をなで下ろした。長野地方気象台の職員は現地を調査し、▽積乱雲からの爆発的な下降気流・ダウンバースト▽竜巻▽局地的な前線・ガストフロント―のいずれかの気象現象が起きたと考えられるとの見解を示した。気象台は8日も現地調査を行う。

 市のまとめだと、7日午後4時半現在で、屋根瓦が飛んだり窓ガラスが割れたりする建物被害が54件、倒木が12件、街灯が曲がるなどの「その他被害」が11件確認されている。農業用ハウスの損壊は17件で、全壊6件、半壊4件、一部倒壊7件となっている。
 被害は通称・広域農道の倭交差点から東西に2キロ、南北に4キロの範囲(梓川倭の南大妻、北大妻、横沢)に集中しており、新村の北新西でも被害があった。住民からの被害に関する問い合わせは69件に上り、市有施設では梓川中学校とアカデミア館の窓ガラスが割れ、梓水苑のトタン屋根がはがれた。
 気象台は住民から突風時の状況を聞き、屋根瓦の破損状況やトウモロコシの倒れ方などを見て回った。滝沢勝彦・防災指導係長は「風の痕跡は予想以上に広範囲」との認識を示し、近日中に調査結果をまとめる方針だ。
 南大妻にある大妻神社の氏子総代会10人は7日朝、神社に集まり、周辺に散らばった枝や葉を集めた。倒木の撤去は容易ではなく、14日に境内で予定されていた地元公民館と育成会主催の夏祭りは別会場で開催することにした。総代会長の栗原一城さん(66)は「悪夢みたいな状況」と肩を落とし「9月下旬の例祭はやる方向で、臨時総会で対応策を決めたい」と話していた。
 市は、火災保険の申請や廃棄物処理の減免などに必要な罹災証明を発行する。連絡を受けた財政部の職員が現場に出向いて調査する。被害に関する問い合わせは、梓川地区地域づくりセンター(電話0263・78・3000)で受け付ける。